
福岡県内でSNS詐欺被害が急増:60億円超え、LINE悪用が目立つ
記事内容
福岡県内では、2024年1月から10月までにSNSを利用した投資詐欺やロマンス詐欺による被害が相次ぎ、その総額が60億円を超える深刻な状況となっています。この被害額は、過去のニセ電話詐欺の年間被害額(2015年の約18億8000万円)を大きく上回るもので、県警が啓発活動を強化しています。
主な被害状況
- SNS型投資詐欺:309件(約34億9000万円)
- ロマンス詐欺:265件(約25億2000万円)
- 合計被害額:約60億1000万円
特に1000万円以上の高額被害が全体の3割を占め、9月には福岡市中央区の70代男性が1億8000万円を騙し取られる県内最高額の事例が発生しました。
手口の特徴
これらの詐欺では、多くの場合、LINEが悪用されています。被害件数の9割以上でLINEが使われており、InstagramやFacebookなどで接触したアカウントからLINEグループに招待される形が主流です。
被害者は、グループ内で「確実に利益が出る」「元本保証付き」などの甘い言葉で投資を促され、現金を送金させられます。振込先口座が個人名義の場合も多く、詐欺と気づかないケースが後を絶ちません。
県警の取り組み
福岡県警は、以下のような対策を進めています
- LINEの安全設定の普及
県警のホームページに設定方法を掲載 - 啓発活動
チラシを配布して注意喚起 - 相談窓口の設置
被害に遭った場合の迅速な相談を呼びかけ
県警の担当者は、「『絶対もうかる』『元本保証』といったフレーズが出たら詐欺を疑ってほしい。また、振込先が個人名義の場合も危険です」と注意を促しています。
詐欺被害を防ぐために
SNSを利用した詐欺は誰にでも起こり得るため、以下の点に注意しましょう
- 甘い言葉に惑わされない:「必ず儲かる」「損しない」などの表現は詐欺の可能性大
- 家族や専門家に相談する:一人で判断せず、周囲に相談を
- 個人名義の口座への振り込みに注意:企業名義でない場合は特に慎重に
- LINEの設定を見直す:知らない人からのメッセージを制限する設定を活用
福岡県内で増加するSNS詐欺は、全国でも注意が必要な問題です。皆さんも詐欺に巻き込まれないよう、十分に気を付けてください。
出典
*この記事の内容は、2024年12月9日読売新聞オンラインを参考に作成しました。
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