ニセ警察官詐欺の実態と対策完全ガイド
結論:警察がLINEやSNSで取り調べをしたり、捜査名目で送金や金の購入を指示することはありません。
「逮捕状が出ている」「誰にも言うな」と言われたら、まず電話を切ってください。
ニセ警察官詐欺
近年、「警察官」を名乗る詐欺が急増しています。特に問題となっているのが、ニセ警察官詐欺です。
実際の事例では、被害者のスマートフォンに「警察の刑事」を名乗る人物から電話がかかり、
- 「あなたに逮捕状が出ている」
- 「マネーロンダリングに関与している」
- 「すぐに警察まで来られますか」
などと告げ、不安をあおります。
その後、メッセージアプリへ誘導し、ビデオ通話で偽の逮捕状を見せるケースも確認されています。逮捕状には住所や生年月日、実在する裁判官の名前などが記載されていることもあり、被害者は「本物かもしれない」と思い込んでしまいます。
さらに詐欺師は、「これは捜査なので誰にも言ってはいけない」と口止めします。家族や友人、近くの警察署に相談させないためです。
被害者はその後、1日に何度も連絡を受け、「今どこにいるのか」「何をしているのか」と報告を求められるようになります。これは、詐欺師が被害者を心理的に支配するための行動です。
最終的には、「金融庁の調査」「口座のお金の動きを確認する」などの名目で、金の購入や送金を指示されることがあります。中には、数千万円規模の被害に発展しかけた事例もあります。
詐欺師がこの手口を使う理由
1. 「警察」という言葉に人は弱い
警察を名乗られると、多くの人は反射的に緊張します。
特に、
- 逮捕
- 容疑
- 捜査
- マネーロンダリング
といった言葉を並べられると、冷静な判断が難しくなります。
詐欺師はこの心理をよく理解しています。相手を怖がらせ、考える余裕を奪い、言うことを聞かせるのです。
2. ビデオ通話で本物らしく見せる
最近のニセ警察官詐欺では、電話だけではなく、LINEやSignalなどのメッセージアプリ、ビデオ通話が使われます。
画面越しにスーツ姿の人物が現れたり、偽の逮捕状を見せられたりすると、被害者は「ここまでやるなら本物なのでは」と感じてしまいます。
しかし、ここが最大の落とし穴です。
警察がLINEやSNSで取り調べをすることはありません。
ビデオ通話で逮捕状を見せることもありません。
3. 家族に相談させない
詐欺師は必ずと言っていいほど、被害者を孤立させます。
- この件は極秘です
- 守秘義務があります
- 家族にも話してはいけません
- 話すと捜査妨害になります
このような言葉が出たら、かなり危険です。
本当に大切な確認であれば、家族や警察署に相談しても問題ありません。むしろ、相談されたくないからこそ、詐欺師は「誰にも言うな」と言うのです。
被害プロセスの解説
STEP1:突然の電話
「警察です。あなたに犯罪の疑いがあります」と突然連絡が入ります。
STEP2:恐怖を与える
「逮捕状が出ています」「このままだと逮捕されます」と不安をあおります。
STEP3:アプリへ誘導
LINEやSignalなどのアプリで連絡するよう指示されます。
STEP4:偽の証拠を見せる
ビデオ通話で偽の逮捕状や書類を見せ、本物の捜査に見せかけます。
STEP5:監視状態にする
「今どこにいるか報告してください」と、被害者の行動を細かく確認します。
STEP6:金銭を動かさせる
「口座確認」「資金調査」「金融庁の調査」などの名目で、送金や金の購入を指示します。
STEP7:被害発生
一度お金を渡してしまうと、取り戻すことは非常に困難です。
防犯アドバイス5つ
1. 警察はSNSで取り調べしない
LINE、Signal、Instagram、Facebookなどで警察が取り調べをすることはありません。
「アプリでやり取りしましょう」と言われた時点で、詐欺を疑ってください。
2. 「逮捕状を見せる」は信用しない
ビデオ通話や画像で見せられる逮捕状は、簡単に偽造できます。
住所や名前が書かれていても、それだけで本物とは判断できません。
3. 一度電話を切る
詐欺師は電話を切らせないようにします。
だからこそ、最も有効なのは、一度電話を切ることです。
迷ったら、1時間待つ。
その場で決めない。すぐに動かない。これだけで被害を防げる可能性が高まります。
4. 家族や警察署に相談する
相手が本物かどうかは、自分だけで判断しないでください。
近くの警察署、家族、信頼できる人に相談することが大切です。
5. 「急がせる言葉」に注意する
詐欺師は必ず急がせます。
- 今すぐ対応してください
- 今日中に手続きが必要です
- 電話を切らないでください
- 誰にも相談しないでください
このような言葉が出たら、詐欺の可能性が高いです。
心を守るためのメッセージ
ニセ警察官詐欺は、特別にだまされやすい人だけが被害に遭うものではありません。
むしろ、普段はしっかりしている人でも、突然「逮捕」「容疑」「捜査」と言われると、冷静さを失ってしまうことがあります。
大切なのは、自分を責めないことです。
詐欺師は、人の不安や恐怖を利用するプロです。だからこそ、少しでも違和感を覚えたら、立ち止まってください。
そして、こう考えてください。
本物なら、確認しても困らない。
詐欺なら、確認されると困る。
迷ったら、電話を切る。 1時間待つ。 誰かに相談する。
この小さな行動が、あなたと大切な人の財産を守ります。
まとめ
ニセ警察官詐欺は、警察という権威、逮捕という恐怖、ビデオ通話や偽造書類という演出を組み合わせた、非常に悪質な詐欺です。
しかし、対策はシンプルです。
- 警察がSNSで取り調べをすることはない
- 警察が捜査名目で送金や金の購入を指示することはない
- 「誰にも言うな」は詐欺のサイン
- 一度電話を切る
- 迷ったら1時間待つ
この知識を知っているだけで、被害を防げる可能性は大きく高まります。
出典:神戸新聞<2025年> / JBpress<2025年>


この記事へのコメントはありません。