
【詐欺急増】SNSで中高年が狙われる理由とその手口を徹底解説
2024年、警察庁が発表した詐欺被害統計によると、SNSを使った詐欺が過去最悪の水準に達しました。とりわけ40〜60代の中高年層が新たな標的となっており、特に”SNS型投資詐欺”と”ロマンス詐欺”の被害が深刻です。
詐欺の実態:数字が示す驚きの事実
警察庁によれば、2024年の特殊詐欺の認知件数は21,043件、前年より約2,000件増加。被害総額は717.6億円と前年比58%超の増加で、1日あたり約2億円が詐欺で失われている計算です。
その中でもSNS型詐欺の増加が著しく、特に注目すべき点は以下の通りです:
- SNS型投資・ロマンス詐欺の認知件数:1万件以上
- 被害総額:1,200億円超(前年比2倍)
- SNS型投資詐欺の1件あたり被害額:平均1,300万円以上
なぜSNS詐欺で中高年層が狙われるのか?
心理的なスキをつく
中高年層は、仕事や家庭のストレス、人間関係の孤独感を抱えていることが多く、SNSでのつながりに救いを求める傾向があります。詐欺師はこの“心の隙間”を巧みに突いてきます。
匿名性と信頼感の錯覚
SNSでは、顔や身元が分からない相手とも簡単に親密な関係を築けます。「本物らしさ」を演出することで、詐欺師は相手の信用を勝ち取ります。
金融リテラシーの落とし穴
投資経験のある中高年も、詐欺師が示す“高利回り”や“限定案件”といった甘い言葉に心を動かされ、冷静な判断力を失ってしまいます。
金融リテラシーとは、お金に振り回されずに、自分の人生に合わせて上手に管理・活用していく知恵とスキルです。これがあると、安心して将来に備えたり、夢に向かってお金を使ったりすることができます。
被害が進行する5つのフェーズ
- 接触フェーズ:SNS(LINE、Instagram、Facebookなど)を通じて友達申請やDMが届く。
- 関係構築フェーズ:毎日のやり取りで信頼関係を築く。恋愛感情や投資仲間のような関係を演出。
- 誘導フェーズ:投資話、治療費、旅費などの名目で金銭を求められる。
- 送金フェーズ:仮想通貨、銀行振込、電子マネーで実際に送金してしまう。
- 逃亡フェーズ:相手が突然音信不通になる。アカウントが削除される場合も。
被害を防ぐための5つの対策
1. 「知らない人」からの連絡には要注意
SNSでの接触は、基本的に疑ってかかる姿勢が重要です。
2. 個人情報は絶対に教えない
住所、家族構成、口座番号などは一切伝えないようにしましょう。
3. 「投資」「急な金銭要求」には反応しない
高配当や緊急性を煽る話には注意。すぐには応じず、家族に相談を。
4. セキュリティ設定の見直しを
SNSのプライバシー設定を見直して、知らない人から見られないようにしましょう。
5. 会話の共有を習慣に
「こんなDMが来た」「こういう話をされた」と家族や友人に話すことで、第三者の視点を得られます。
心を守るために:自分を責めないで
大切なのは、「早めに気づいて相談すること」。また、家族や知人と情報を共有し、孤立しないことが最大の防御策になります。
【出典】THE GOLD ONLINE 2025年5月29日
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