「全額返金を目指します」弁護士広告を信じた詐欺被害者の体験
SNS投資詐欺で約350万円を失ったあと、
私はGoogleで「詐欺 返金」と検索しました。
検索結果の上位に表示された弁護士事務所の広告。
そこには大きな文字でこう書かれていました。
「全額返金を目指します」
その言葉を見たとき、私は安心しました。
半分は戻ると思ったからです。
しかし数か月後、その弁護士の名前をニュースで見ることになります。
弁護士法違反。
その瞬間、頭に浮かんだ言葉は一つでした。
「嘘だろう?」
詐欺に気づいた直後、人はまず「取り戻したい」と思う
詐欺に遭ったと気づいた瞬間、
多くの人が最初に思うことは一つです。
お金を取り戻さなければ。
怒りでもなく、
犯人を捕まえてほしいでもなく、
まず浮かぶのは
お金を取り戻すこと
でした。
私も同じでした。
350万円という金額は、
簡単にあきらめられる金額ではありません。
警察ではお金は戻らない
詐欺に遭ったとき、
警察に相談する人は多いと思います。
しかし調べていくと、
ある現実に気づきます。
警察は犯人を追うことはできても
お金を取り戻す機関ではありません。
つまり事件として扱われても、
被害金が戻るとは限らないのです。
そのとき私は
別の方法を探しました。
そこで弁護士を探した
多くの人が次に考えるのが
弁護士
です。
詐欺返金
投資詐欺 回収
詐欺 弁護士
そういった言葉で検索すると、
弁護士事務所の広告が表示されます。
そして私が見たのが
「全額返金を目指します」
という広告でした。
成功事例を見て私は計算していた
広告ページには成功事例が並んでいました。
被害額300万円 → 210万円返金
被害額500万円 → 320万円返金
被害額120万円 → 80万円返金
私はそれを見ながら計算していました。
もし半分戻るなら
なんとか立て直せる。
着手金を払っても
返金で回収できる。
そのときの私は
疑うよりも信じたい
と思っていました。
着手金30万円
私はその弁護士事務所に依頼しました。
着手金は約30万円。
手元にお金がなかったため
弁護士から勧められたショッピングローンを組みました。
それでも問題ないと思っていました。
半分は戻ると思っていたからです。
ニュースで見た弁護士の名前
数か月後。
私は自宅で昼のワイドショーを見ていました。
番組の中で、
ある弁護士の名前が読み上げられました。
画面に映った顔を見た瞬間、
体が固まりました。
それは
私が依頼していた弁護士でした。
弁護士法違反の疑い。
そのとき頭に浮かんだ言葉は一つでした。
「嘘だろう?」
返金交渉
私はすぐに弁護士事務所に連絡しました。
報道が事実なら
着手金を返金してほしい。
弁護士からは
「すでに手続きを始めているので返金はできない」
と言われました。
私は必死に交渉しました。
進めている部分があるなら仕方ない。
しかし手付かずの部分もあるはずだ。
その分だけでも返金してほしい。
結果として
着手金の約半分が返金されました。
本当は全額返金してほしかった。
しかしそれに固執すれば
一円も戻らない可能性もありました。
私はその条件を受け入れました。
依頼者1800人
その後、弁護士は逮捕されました。
報道によれば
この弁護士事務所には約1800人の依頼者がいたといいます。
着手金は9億円以上。
そして実際に返金できたケースは
ごくわずかでした。
私はその数字を見て思いました。
驚きと怒りを通り越して
変な意味で感心してしまったのです。
どうしてこんなことが成立するのだろう。
しかしすぐに気づきました。
私もその一人だったのです。
私の結果
詐欺による被害額
約350万円
弁護士への着手金
約30万円
その後、自分で手続きを進めて
取り戻した金額
約80万円
差し引きすると
私の実質的な被害額は約300万円になります。
そして今
あの事件から三年が経ちました。
しかし今でも
同じような広告を頻繁に目にします。
「全額返金を目指します」
SNS広告は今も流れ続けています。
その中でどれだけの人が
被害に遭っているのでしょうか。
表に出る被害は
氷山の一角なのかもしれません。
この三年間は
いったい何だったのでしょうか。
もし同じ状況の人がいるなら
伝えたいことがあります。
疑うより、まず確認してほしい。
そして
一人で判断しないでほしい。
私はあの広告を信じました。
だからこそ今、思います。
広告は、本当に誰のためのものなのでしょうか。


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