
70代男性から370万円!巧妙化する警察官詐欺・SNS型詐欺の最新手口とは?
3つの詐欺事件に学ぶ:巧妙化する特殊詐欺の手口と対策
最近、北海道で70代男性や20代男性を狙った巧妙な詐欺事件が相次いで発生しました。警察官を名乗る詐欺や、SNSを利用したロマンス詐欺など、その手口はますます巧妙化しています。ここでは、それぞれの事例を詳しく解説し、被害を防ぐためのポイントを考えます。
1.「警察官」を名乗る詐欺で370万円の被害(70代男性)
事件概要
札幌市中央区に住む70代の男性が、警察官を名乗る男女から「あなたの作った口座が犯罪に利用されている」と言われました。
さらに、「お金が犯罪に使われていないか確認するため」として現金を振り込むよう指示され、18日から22日までの間に4回にわたって計370万円を振り込んでしまいました。
特徴的な手口
- 権威を利用
「警察官」を名乗ることで、被害者に安心感を与える。 - 急を要する指示
「早く振り込まないと犯罪に関与する」といったプレッシャーを与えることで、冷静な判断力を奪います。
2.偽造カードのキャンセルを装う詐欺で100万円の被害(60代女性)
事件概要
札幌市中央区の60代女性は、警察官を名乗る男から「あなたのカードが偽造されている。1時間以内に振り込めばキャンセルできる」という電話を受けました。これを信じた女性は指定された口座に100万円を振り込んでしまいました。
特徴的な手口
- 緊急性を煽る
「1時間以内に対応しないとキャンセルできない」として焦らせます。 - カードの偽造問題を装う
被害者の不安をあおり、冷静な判断を妨げます。
3.SNS型ロマンス詐欺で107万円の被害(20代男性)
事件概要
オホーツク管内に住む20代男性は、マッチングアプリで知り合った女性を名乗る相手に別のSNSサイトを紹介され、入会しました。その後、「有料ポイントを購入して女性の情報を見る必要がある」と指示され、21日から24日までに20回にわたり合計107万円を支払いました。男性が同僚に相談したことで詐欺が発覚しました。
特徴的な手口
- ロマンス詐欺
親密な関係を装い、相手の感情を利用する。 - 有料ポイント制の偽サイトを使用
偽装されたプラットフォームで、被害者に金銭を使わせる仕組みです。
特殊詐欺の背後にある心理戦術
これらの詐欺に共通するのは、「権威」「緊急性」「感情操作」を利用して被害者の冷静な判断を奪う点です。特に高齢者やインターネットに不慣れな人がターゲットにされやすく、金銭被害が多額になる傾向があります。
詐欺被害を防ぐためのポイント
- 「警察や公的機関が現金振り込みを要求することはない」
どのような理由であれ、公的機関が電話やメールで振り込みを指示することはありません。 - 一人で判断せず、必ず相談をする
怪しい電話やメールを受けた場合、家族や友人、または警察に相談しましょう。 - SNSで知り合った相手には慎重に対応する
SNS上でお金の話が出たら、詐欺を疑いましょう。特に初対面の相手からの金銭要求には応じないことが重要です。 - 不審な指示や緊急性を煽るメッセージは冷静に受け止める
時間を置いて考えたり、第三者に相談することで落ち着いて対応できます。
なぜ詐欺はなくならないのか?
詐欺がなくならない理由は、犯罪者が被害者の心理を巧みに利用し、新しい手口を次々と生み出しているためです。特に、デジタル技術を利用した詐欺は発見が遅れることが多く、対応が難しいという現状があります。
まとめ
出典
この記事は、2025年1月29日北海道新聞朝刊を参考に作成しました。
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