不正課金詐欺とは？

不正課金詐欺とは、ユーザーの同意や認識なしに、サービス提供者や第三者が不正に料金を請求する詐欺行為のことです。スマートフォンの普及やオンラインサービスの増加に伴い、被害が拡大しています。不正課金詐欺は巧妙に仕組まれており、気づかないうちに被害に遭うケースも多いため、注意が必要です。

不正課金詐欺の主な手口

1. 偽のアプリやウェブサイト

公式アプリに見せかけた偽のアプリをダウンロードさせ、クレジットカード情報などを入力させることで、不正に課金される手口です。特に、広告やSMSなどを利用して誘導されるケースが増えています。

2. サブスクリプションの罠

無料試用期間を装い、ユーザーが気づかないうちに有料の定期購読に登録させる手口です。多くの場合、解約が困難に設定されており、長期間課金されるケースもあります。

3. SMSやメールによるフィッシング

銀行や大手企業を装ったSMSやメールを送り、偽のログインページに誘導して情報を入力させることで、不正に課金される手口です。

4. ゲームアプリ内での不正課

最近では、ゲームアプリ内での不正課金が問題になっています。不正にゲーム内アイテムを購入させる手口や、アカウントを乗っ取って課金する事例も報告されています。

最近の不正課金詐欺の事例

1. 株式会社セガのゲームアプリでの不正課金事件（2024年8月）

2024年8月、セガのゲームアプリにおいて不正課金が発生しました。複数名が電子計算機使用詐欺の容疑で逮捕され、有罪判決を受けたことを受け、同社は2024年10月19日、公式サイトで「不正課金に関する注意喚起」を発表しました。犯人グループは、ゲーム内の課金システムの脆弱性を悪用し、不正にアイテムを購入できるように操作していました。

2. スマートフォンゲームでの過剰課金事件（2024年）

兵庫県にあるスーパーの元経理部次長が、会社の口座から約2億円を横領し、そのうち約1億2000万円をスマートフォンゲームの課金に使用していた事件が報告されました。発覚のきっかけは、社員が不自然な出費に気づき、社内調査を行ったことでした。

3. 米シティバンクの不正課金問題（2024年）

米国の大手銀行シティバンクが、クレジットカード利用者に対して、カード監視サービスや支払い免除サービスを提供するとして、不正に手数料を請求していたことが発覚しました。これにより、約880万人の顧客に総額7億ドル（約870億円）の払い戻しが命じられました。

不正課金詐欺を防ぐための対策

1. 公式のアプリストアを利用する

アプリをダウンロードする際は、Google PlayやApp Storeなどの公式ストアを利用し、不審なアプリを避けることが重要です。

2. 利用規約や料金体系を確認する

サービスを利用する前に、利用規約や料金体系をしっかりと確認し、不明な点があれば利用を控えましょう。

3. クレジットカードの明細を定期的にチェックする

定期的にクレジットカードの利用明細を確認し、身に覚えのない請求がないかチェックすることが大切です。

4. フィッシング対策を強化する

銀行や企業からのメールやSMSに記載されたリンクは不用意にクリックせず、公式サイトに直接アクセスして情報を確認しましょう。

5. セキュリティソフトを導入する

スマートフォンやパソコンにセキュリティソフトを導入し、最新の状態に保つことで、不正なアプリやウェブサイトからの攻撃を防ぐことができます。

まとめ