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警察詐欺

携帯停止で動揺誘う「警察詐欺」急増

【注意喚起】「携帯電話が2時間後に停止します」から始まる“なりすまし詐欺”の手口とは

2025年、福島県で増加している「なりすまし詐欺」。その中でも特に巧妙なのが、“通信会社や警察”を名乗る電話詐欺です。この記事では、実際のやりとりとともに、その心理的トリックや犯人の狙い、そして対策をわかりやすく解説します。

ニュースの詳細解説

福島県に住む40代の男性に、ある日突然かかってきた電話。

「お客様がご利用中の携帯電話が、すべて2時間後に停止されます」

このような不安を煽る自動音声に続き、「カスタマーセンター・シミズ」と名乗る人物が登場。不正契約された携帯電話から迷惑行為が行われたとして、“福岡県警に繋ぐ”と言われます。

さらに「福岡県警」を名乗る人物が登場し、15件以上のなりすまし電話の通報があると告げ、「2時間以内に警察本部に来る必要がある」と強く要求。

距離的に難しいと伝えると、「このまま電話で録音しながら事情聴取を行うことができる」と対応を装い、徐々に情報を聞き出そうとします。

最終的に、男性が不審に思い警察に相談したことで、被害は未然に防がれました。

なぜこの手口が使われるのか?詐欺師の心理と構造

このような電話詐欺では、以下のような心理操作が巧みに使われています:

  • 緊急性を強調し、判断力を奪う
  • 「警察」や「事件性」など信頼を強調
  • 犯罪者にされる恐怖心を利用する
  • LINEや電話録音などで“記録”を演出し信ぴょう性を持たせる

さらに、電話口で警察官を演じるなど、あらかじめ準備された“劇場型詐欺”が展開され、相手の疑念を打ち消す仕組みが組み込まれています。

被害の典型的なプロセス

以下は、実際に確認されたなりすまし詐欺の進行ステップです:

  1. 自動音声で危機を演出
  2. 通信事業者を名乗り、“不正契約”の発生を伝える
  3. 警察への通報を提案 → 偽警察へ転送
  4. 事情聴取を求められ、個人情報を聞き出される
  5. 場合によっては金銭要求や暗証番号を求められる

防犯アドバイス5つ

以下の対策を取ることで、被害を防ぐことができます。

1. 「携帯停止」「警察」の電話は疑う

本物の通信会社がこのような対応を電話一本ですることはありません。

2. 緊急を強調する電話は一度切る

冷静になるためにも、必ず一旦電話を切りましょう。

3. 折り返しは自分で公式番号を確認

警察・通信会社の番号は、公式サイトで確認し直しましょう。

4. 会話の録音やLINE誘導には要注意

詐欺師はLINEや録音などを信頼材料に使います。

5. 迷ったら家族か警察に相談

一人で悩まず、必ず第三者に相談してください。

心を守るために:恥ずかしくない、相談していい

「こんなのに引っかかるなんて…」と悩む必要はありません。詐欺は、どんな人でも心理的隙を突かれる可能性があります。重要なのは、「おかしい」と思った時点で止まること、そしてすぐに相談することです。

被害を未然に防いだこの男性のように、まずは一歩立ち止まりましょう。


出典:福島テレビ(2025年5月17日)

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