
ロマンス詐欺の手口とは?なぜ人は簡単に騙されるのか?驚愕の実例と防止策
ロマンス詐欺とは?なぜ人は会ったことのない相手を簡単に信じてしまうのか
近年、SNSやマッチングアプリを利用した「ロマンス詐欺」が急増しています。「自分は騙されるはずがない」と思っている方も多いですが、被害に遭った人々の多くが、最初は同じ考えでした。なぜ、人は見知らぬ相手を簡単に信じてしまうのか?今回は、その心理メカニズムと驚愕の事例を解説し、詐欺を見破る方法を紹介します。
ロマンス詐欺の基本的な手口
ロマンス詐欺は、詐欺師が恋愛感情を利用して被害者を信用させ、お金をだまし取る手口です。主に以下のような流れで進行します。
- SNSやマッチングアプリでの接触
- 魅力的なプロフィール写真(実際には盗用)を使用し、ターゲットに接触。
- 「運命的な出会い」や「一目惚れ」といったロマンチックな言葉を使い、好意を抱かせる。
- 信頼関係の構築
- 数週間から数ヶ月間、毎日メッセージを送り続ける。
- 「あなたの言葉が宝物」「一緒に未来を築きたい」といった甘い言葉で相手の心をつかむ。
- ビデオ通話を避け、写真のみのやり取りを継続。
- 金銭の要求
- 「海外旅行の資金を増やすために投資をしよう」
- 「私も出資するから、あなたも少しだけ協力してほしい」
- 「ビジネスが成功すれば一緒に暮らせる」
- 最初は少額を要求し、信用させた後に高額な送金を求める。
- 突然の音信不通
- 送金後、相手と連絡が取れなくなる。
- 被害者が不審に思い、相談した時にはすでに詐欺と判明することが多い。
なぜ、人は騙されてしまうのか?心理メカニズムを解説
ロマンス詐欺が成功する理由は、単なる「甘い言葉」だけではありません。人間の心理を巧みに利用した手法が採用されています。
1. 「一貫性の法則」による信頼形成
人間は、一度信じたことを否定したくない心理が働きます。詐欺師は、長期間にわたってメッセージを送り続けることで、被害者に「この人を信じていいのかも」と思わせるのです。
2. 「返報性の原理」— 恩を返したくなる心理
「あなたが好き」「君だけが特別」と言われ続けると、人はその好意に応えようとします。すると、相手の頼みを断りづらくなるのです。
3. 「希少性の法則」— 限定的なチャンスに弱い
「今しかできない投資」「このチャンスを逃したら後悔する」と言われると、冷静な判断ができなくなります。
4. 「孤独感の利用」
特に一人暮らしの高齢者や、人生の転機を迎えている人は、詐欺師の甘い言葉に心を奪われやすい傾向があります。
実際の被害事例:大阪在住の50代女性が遭ったロマンス詐欺
「海外で困っている恋人を助けたい」
——その思いが詐欺師の罠だった
被害に遭ったのは、大阪府在住の50代女性・Aさん。
彼女は3年前に夫と死別し、長年の孤独を感じていました。そんなとき、Facebookで知り合った外国人男性(自称・イギリス在住のエンジニア)とやり取りを始めたのです。
彼は「仕事で中東に出張している」と話し、数ヶ月にわたりメッセージのやり取りを続けました。
次第に 「あなたと出会えて人生が変わった」「毎日君のことを想っている」など、甘い言葉を頻繁に送るようになり、Aさんはすっかり彼に夢中になってしまいました。
「トラブルに巻き込まれた、助けてほしい」
ある日、彼から「海外でトラブルに巻き込まれ、銀行口座が凍結された。帰国するための資金を用意する必要がある」との連絡がありました。
最初は「貸すお金はない」と断りましたが、彼は「必ず返すからお願い」「僕の人生が君にかかっている」 と涙ながらに訴えました。
Aさんは彼を信じ、貯金から 総額850万円を彼の指定する口座へ送金。
その後も彼は「もう少しで問題が解決する」「追加で50万円あればなんとかなる」などと何度も要求してきました。
しかし、ある日突然、彼からの連絡が途絶えました。
不審に思ったAさんが調べたところ、彼が送ってきた写真は実在する別人のものであり、全くの偽物だったのです。
被害に気づいたときには遅かった
Aさんは警察に相談しましたが、「海外送金のため取り戻すのは困難」と言われ、全財産を失う結果となりました。
彼女は「まさか自分が騙されるとは思わなかった」と涙ながらに語りました。
ロマンス詐欺の被害に遭わないための対策
1. ネット上の恋愛は慎重に!
- 顔を見たことがない相手とは、簡単に信用しない。
- SNSで知り合った相手が投資や金銭の話をし始めたら、詐欺を疑う。
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