
詐欺被害の悪夢:給与差し押さえと迫りくる法的措置の現実
半年待ちでようやく手元に届いた愛車。しかし、その喜びもつかの間、消費者ローン返済のために手放すことになりました。手元から車が消え、肩の荷が少し軽くなったと感じた矢先のことです。
突然届いたサービサー(債権管理回収業者)からの通告。そこには「残債を期日までに一括返済せよ」との一文が書かれていました。支払えない場合は法的措置を取ると明記されていましたが、数百万円もの額を一括で支払えるはずがありません。詐欺被害によって資産や預貯金を根こそぎ奪われた私は、そのような資金を用意する術を持ち合わせていなかったのです。
「現状では支払いが不可能です」とサービサーに伝えたものの、その後も状況は変わりませんでした。数日後、再び届いたのは「法的措置の手続きに入る」との通知。そしてしばらくすると、「特別送達」と押印された分厚い封筒が私のもとに届きました。その内容は、東京の裁判所に出頭せよという召喚状でした。
しかし、札幌在住の私にとって東京への往復費用を捻出することは不可能に近く、また裁判を戦ったところで敗訴は明白でした。出頭すること自体が無意味に思えたため、その召喚に応じることはありませんでした。
その後のことです。パート勤務先から突然電話がありました。「債権者からの給与差し押さえの通知が裁判所から届いたので至急来てください」との連絡でした。
翌日、事情を説明するために勤務先へ出向くと、給与の差し押さえが正式に進められていました。総支給額から税金や社会保険料を差し引いた額の25%が差し押さえられるとのこと。仮に月収が10万円だとすれば、2万5千円が持っていかれる計算です。
さらに、給与だけでなく私のメイン口座も差し押さえの対象となり、残高の6千円がそのまま差し押さえられてしまいました。給与振り込みの前であったため大きな金額を失うことは避けられましたが、もしタイミングがずれていれば大変な事態になっていたでしょう。
詐欺によって失った大切な資金。そして、差し押さえによってさらに削られていく私のわずかな収入。状況はまさに踏んだり蹴ったりの連続です。それでも事態はこれで終わりではありませんでした。
「えっ、まだこれも払わなければならないの?」と思わず声をあげてしまうようなさらなる事態が待ち受けていました。
この続きはまた次回にお伝えします。
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