
急増する「ボイスフィッシング詐欺」とは?企業口座を狙う新手の手口に要注意!
緊急警告!急増する「ボイスフィッシング詐欺」
2024年秋以降、全国の企業に対して自動音声電話を使った詐欺被害が急増しています。これは「ボイスフィッシング」と呼ばれる新しい手口で、特に地方銀行の法人向けネットバンキング口座が狙われています。
今回の特徴は“自動音声ガイダンス”。まるで本物の金融機関のような対応に、企業の担当者がつい情報を伝えてしまうケースが後を絶ちません。
ボイスフィッシング詐欺の具体的な手口とは?
金融機関を名乗る自動音声で電話がかかってくる
たとえば「こちらは○○銀行です。ネットバンキングの設定が確認できていません。続けるには“1”を押してください」といった音声案内。
ボタンを押すと詐欺グループに直通
ガイダンス通りに“1”を押すと、詐欺グループの人間に繋がります。ここで「契約情報の確認」などと言われ、IDやパスワードなどの機密情報を聞き出されます。
情報を元に資金を不正送金
入力された情報を使い、企業のネットバンキング口座から数百万円〜数千万円単位の送金が行われてしまうのです。
実際に発生した事例
●琉球銀行(沖縄県)
2025年4月1日、自動音声電話が複数の企業に発信され、最大5000万円、合計約1億円が不正送金される被害が確認。
●阿波銀行(徳島県)
自動音声で「設定しないと取引を停止する」と案内。即時にネット振込停止措置を取ったことで実害ゼロに抑えることに成功。
●山形銀行、高松信用金庫、筑波銀行、武蔵野銀行など
3月以降、全国の地銀で次々に同様の手口が確認されており、合計被害額は数億円規模にのぼる可能性があります。
なぜボイスフィッシング詐欺がここまで広がっているのか?
- 企業の多くが電話応対に慣れてしまっているため、疑わずに操作してしまう
- ネットバンキングの仕組みやリスクを深く理解していない担当者がいる
- “本物っぽさ”を演出するため、銀行名やセンター名を巧妙に名乗っている
企業が今すぐできる5つの対策
- 社員教育の徹底:「電話でIDやパスワードは絶対に言わない」を徹底
- 不審な電話は切る:番号を確認し、正規の番号からかけ直す
- ネットバンキングの利用制限を見直す:権限の限定・二段階認証の導入
- 即時送金の設定に制限をかける:万が一の被害を最小限に
- 金融機関に事前相談する習慣を:少しでも不安があれば確認
詐欺被害を防ぐために
警察や金融庁も注意喚起を強めています。
「銀行からの電話で自動音声ガイダンスが流れたら要注意。番号を押す前に、一度冷静に」
この詐欺は一見、銀行の“便利なサポート”に見える点が厄介です。ですが、本物の銀行が自動音声でIDや暗証番号を尋ねることは一切ありません!
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