ボイスフィッシングとは？急増する被害とその対策

最近、金融機関をかたる自動音声の電話から始まる「ボイスフィッシング（Voice Phishing）」の被害が急増しています。この手口は巧妙化しており、電話に出た瞬間に個人情報を盗み取られるケースもあります。本記事では、ボイスフィッシングの手口や実際の被害事例、そして有効な対策について詳しく解説します。

ボイスフィッシングの手口とは？

ボイスフィッシングは、詐欺師が金融機関や公的機関を装い、電話をかけてくることで個人情報を盗み取る詐欺の一種です。特に最近では、自動音声を用いた手口が増えており、被害者に違和感を抱かせにくい巧妙な仕組みになっています。

代表的な手口

1. 自動音声の警告
   「○○銀行のセキュリティ部門です。あなたの口座に不正アクセスの可能性があります。」という自動音声が流れ、不安を煽る。
2. ボタン操作を誘導
   「不正を確認する場合は1を押してください」と案内し、被害者がボタンを押すように仕向ける。
3. オペレーターへの転送
   ボタンを押すと、詐欺師が直接対応。「本人確認のために口座番号や暗証番号を教えてください」と指示。
4. 情報の悪用
   取得した情報を使って口座から不正に引き出したり、クレジットカードを不正利用したりする。

実際に起きたボイスフィッシング被害事例

事例1：大手銀行を装った詐欺

東京都在住のAさん（50代・会社員）は、ある日「○○銀行のセキュリティセンター」と名乗る自動音声の電話を受けました。「不正アクセスの可能性があるので、すぐに確認してください」と促され、指示通りにボタンを押しました。オペレーターと名乗る人物が出て、「本人確認のためにカード番号を入力してください」と指示。Aさんは疑うことなく従ってしまい、数日後に口座から数十万円が引き出されていることに気づきました。

事例2：税務署を装った詐欺

Bさん（60代・自営業）は、税務署を名乗る自動音声の電話を受けました。「税金の未納が確認されました。支払いが確認できない場合は法的措置を取ります。」という内容でした。不安に思ったBさんは指示に従い、クレジットカード情報を入力。後日、不正利用され、約50万円の被害に遭いました。

ボイスフィッシングの対策と防止策

1. 金融機関や公的機関の公式情報を確認する

本物の金融機関や公的機関が自動音声で個人情報を求めることはありません。少しでも不審に思ったら、公式サイトで情報を確認しましょう。

2. 知らない番号からの電話には慎重に対応する

見覚えのない番号や非通知の電話は、すぐに対応せず、ネットで検索してから折り返すのが安全です。

3. ボタンを押さない

自動音声でボタンを押すよう指示されても、絶対に押さないこと。押した瞬間に詐欺師につながるリスクがあります。

4. 家族や友人と情報を共有する

詐欺の手口を知っているだけでも被害を防ぐことができます。特に高齢の家族がいる場合は、注意喚起を行いましょう。

5. 金融機関に直接問い合わせる

不審な電話を受けた場合、銀行やカード会社の公式カスタマーサポートに直接連絡して確認しましょう。

まとめ

最新の詐欺手口については、当サイトのニュースページで随時更新しています。詳しくはこちらをご覧ください。

👉 最新の詐欺ニュース一覧はこちら