
ミャンマー特殊詐欺拠点の実態と日本人被害者の関与:最新情報と注意点
ミャンマーの特殊詐欺拠点:その実態と日本人の関与
近年、ミャンマーとタイの国境地帯において、外国人が特殊詐欺に加担させられる事件が多発しています。特に、日本人が関与するケースも報告されており、その手口や背景が明らかになってきました。
ミャンマーでの特殊詐欺拠点の実態
ミャンマー東部のミャワディ地域など、タイとの国境付近には、中国系マフィアが運営する犯罪拠点が点在しています。これらの拠点では、外国人が監禁され、特殊詐欺の実行役として強制的に働かされています。2025年2月には、監禁されていた1万人以上の外国人のうち、中国人200人がタイ側へ引き渡されました。
なぜミャンマーが選ばれるのか
ミャンマーは、2021年2月のクーデター以降、政情不安が続いています。この混乱に乗じて、国境地帯が組織犯罪の温床となり、犯罪組織が活動しやすい環境が整ってしまいました。さらに、ミャンマー国軍の関連組織がこれらの詐欺拠点を保護しているとの指摘もあり、取り締まりが難航しています。
日本人の関与とその手口
日本人も被害者として巻き込まれており、特に若者がターゲットとなっています。2025年1月には、宮城県の17歳の男子高校生がオンラインゲームで知り合った男に「衣食住の面倒を見る」と誘われ、タイで合流後、ミャンマーの拠点に連れて行かれました。彼は日本に特殊詐欺の電話をかける「かけ子」として働かされていたとみられています。
また、愛知県の16歳の男子高校生も、インターネットで知り合った人物から仕事を紹介され、ミャンマーで詐欺に加担させられていました。彼は「他にも日本人が8人くらいいた」と証言しており、日本人が組織的に関与している可能性が示唆されています。
勧誘の手口と注意喚起
これらの事件では、SNSやオンラインゲームを通じて若者が勧誘されています。高額報酬や魅力的な仕事のオファーで誘い出し、実際には詐欺活動に従事させる手口が確認されています。国家公安委員会の坂井学委員長は、「SNS上でのやりとりには、オンラインゲームを含め、誘いが行われる危険性がある」と述べ、注意を呼びかけています。
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