沖縄で特殊詐欺被害が急増!金銭的・精神的ダメージを負う被害者と家族の実態
沖縄で特殊詐欺が急増
「まさか自分が…」沖縄で広がる詐欺被害の現実
沖縄県内で特殊詐欺の被害が急増しています。2023年の被害件数は175件、被害総額は2億4700万円にも上り、2024年も1月末時点で12件の被害が確認されています。
詐欺被害と聞くと、「騙される方が悪いのでは?」と思う人もいるかもしれません。しかし、被害者は決して「騙されやすい人」ではありません。詐欺師は心理を巧みに操り、冷静な判断力を奪っていくのです。
そして、被害者本人だけでなく、その家族も経済的・精神的な大きな負担を抱え込むことになります。今回は、沖縄県内で実際に起きた2つの事例をもとに、被害者や家族がどのように苦しんでいるのかを詳しく解説します。
【ケース1】30代男性が80万円をだまし取られた架空料金請求詐欺
「まさか自分がだまされるとは…」
そう語るのは、本島中部に住む30代の男性。彼は2023年11月、架空料金請求詐欺に遭い、80万円を失いました。
詐欺の手口
- ニュースアプリの職員を名乗る男から電話がかかる
- 「アプリの登録料の未納がある。今日中に払わなければ裁判になる」と脅される
- 弁護士を付けていると強調し、不安を煽る
- 「間違って登録したのかも?」と焦り、相手の指示通りに
・コンビニでアップルギフトカード80万円分を購入
・ギフトカードの利用番号を相手に伝える
この後、妻に相談し、詐欺だと発覚。しかし、男性は「妻に申し訳ない」という罪悪感と自己嫌悪に苦しみ続けました。
【ケース2】80代母親が160万円の詐欺被害→家族の負担が増大
「このまま泣き寝入りするしかないのか…」
そう嘆くのは、本島中部に住む60代女性。彼女の80代の母親が、預貯金詐欺で約160万円をだまし取られました。
詐欺の手口
- 金融機関職員を名乗る者から電話
- 「アプリの登録料の未納がある。今日中に払わなければ裁判になる」と脅される
- その後、自宅に職員を名乗る男が訪問
- キャッシュカードを渡してしまい、160万円が引き出される
被害後の家族の負担
この事件をきっかけに、60代の娘は母親を病院に連れていきました。すると、軽度の認知症と診断。
さらに、
- 「また詐欺に遭わないか?」と常に不安
- 母親が個人情報を渡してしまったため、他の詐欺被害に遭うリスクが増加
- 160万円の損失により、税金の支払いが厳しくなる
「このまま泣き寝入りするしかないのか…」と娘は肩を落としました。詐欺に遭ったのは母親でも、家族全体に影響が及んでいるのです。
詐欺被害がもたらす「見えないダメージ」
①精神的ダメージ
詐欺の被害は、単に「お金を失うこと」だけではありません。
- 「自分が騙されるなんて…」というショック
- 家族が金銭的なサポートをしなければならなくなる
- 「周りに知られたくない」という恥ずかしさ
被害者の多くは、「騙された自分が悪い」と自分を責め続けます。しかし、悪いのは詐欺師なのです。
②経済的ダメージ
- 年金暮らしの高齢者が詐欺に遭うと、生活が一気に困窮する
- 家族が金銭的なサポートをしなければならなくなる
- 事業を営んでいる人が被害に遭うと、経営にまで影響が及ぶ
③家族の負担
- 高齢の親が詐欺に遭うと、子どもがサポートを余儀なくされる
- 精神的ショックで鬱になったり、健康を害するケースも
詐欺を防ぐためにできること
詐欺被害を防ぐには、以下のことを徹底することが重要です
1.家族で情報を共有する
「こんな詐欺があるらしいよ」と話題にするだけで、被害を未然に防ぐことができます。
不審な電話・メールにはすぐ対応しない
- 「裁判」「未納」「還付金」などのキーワードが出たら詐欺を疑う
- 一人で判断せず、家族や警察に相談する
被害に遭っても、一人で抱え込まない
- すぐに警察に相談する
- 家族や友人に話し、サポートを受ける
まとめ
✅ 最新の詐欺手口を知る
✅ 家族で情報を共有する
✅ 怪しい連絡には即対応しない
この3つを意識して、詐欺の被害を防ぎましょう。
記事の出所:2025年1月29日 YAHOOニュース<沖縄タイムス>


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