投資詐欺

投資詐欺は、高利益やリスクのない投資を装って金銭をだまし取る詐欺です。代表的な手口には、ポンジ・スキームや仮想通貨詐欺などがあります。疑わしい投資話には注意し、信頼できる情報を必ず確認しましょう。

投資詐欺

【LINE詐欺】60代女性が投資名目で1000万円超被害

ニュースの詳細解説

2025年3月、北海道函館市に住む60代の女性が、SNSアプリ「LINE」で投資関連の広告を目にしたことをきっかけに、1000万円以上の投資詐欺の被害に遭う事件が発生しました。

女性は広告をクリック後、「村上先生」と名乗る人物に誘導され、「C8投資家の勝利法則」というグループチャットに参加。グループ内では複数人が成功例や利益報告を投稿しており、信頼感を醸成していました。

さらに、「トレードネーション」という会社が提供するアプリを勧められ、女性はそのアプリに登録。収益が出ているように見える偽の表示に安心し、2025年5月20日から約1ヶ月間で7回にわたり、合計1048万9220円を指定口座へ振り込んだといいます。

しかし、その後「利益を引き出すには指導料600万円が必要」と告げられ、不信に感じた女性が警察に相談。詐欺であることが発覚しました。


詐欺師がこの手口を使う理由とは?

この事件には、現代のSNS詐欺に共通する“巧妙な心理操作”と“匿名性”が利用されています。

詐欺師がこの手口を使う主な理由:

  • LINEグループの安心感
    多人数が参加しているグループチャットは“みんなやっている”という錯覚を与え、心理的なハードルを下げます。

  • 実績の偽装
    アプリ内で“収益が出ているように見せる”ことで、疑念を持たせない仕組みに。

  • 専門家の権威性
    「村上先生」などの肩書きで“専門家からの指導”という印象を与え、従わせやすくします。

  • 匿名性と国際性
    詐欺師は国外から遠隔で操作していることが多く、特定や逮捕が難しいのが現実です。


被害プロセスの詳細解説

以下の流れで女性は騙されました:

  1. SNS広告にアクセス

    • LINE広告から投資話へ誘導される

  2. 専門家を名乗る人物との接触

    • 「村上先生」が登場し、信頼を構築

  3. グループチャットへの招待

    • 他の“成功者”の存在で安心感を増す

  4. 偽アプリに登録

    • 「トレードネーション」アプリに登録

  5. 段階的な入金

    • 7回にわたり合計1048万円以上を送金

  6. 利益引き出しの名目で追加請求

    • 指導料600万円を要求され、異変に気付く


防犯アドバイス5選

被害を防ぐために、以下のポイントを覚えておきましょう。

1. 「SNS投資話=詐欺」を疑え

SNSや広告で見かける投資案件は99%詐欺と考えましょう。特にLINEなど、誰でも使えるツールでの勧誘は要注意です。

2. アプリの正体を必ず調査

見た目がプロ仕様でも、偽アプリの可能性大。公式な金融庁登録業者であるかを必ず確認してください。

3. 「成功者の声」は演出と見抜く

グループチャットの“成功体験”はすべてサクラである可能性が高いです。真に受けないことが重要です。

4. 送金前に冷静に家族か専門機関に相談

一度でも大金を送金してしまうと、取り戻すのはほぼ不可能。警察や消費者センターに相談を

5. “手数料が必要”は詐欺の常套句

「利益引き出しに◯万円必要」と言われたら、100%詐欺と断言できます。


心を守るためのメッセージ

被害者の多くは、「まさか自分が」「騙されるはずがない」と思っていた人たちです。
詐欺師は、人の善意・欲・不安・無知を見抜いて計画的に攻めてきます。

自分を責めないでください

騙されたことにショックを受け、自責の念にかられる方が多いのが現実です。しかし、これはあなたの責任ではありません。悪いのは詐欺師です。

もし疑問に思ったら、すぐに「#9110」に電話し、警察相談専用窓口に連絡してください。一人で悩まないことが大切です。


出典:<HTB NEWS>2025年7月1日掲載

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