
【警察官を名乗る詐欺に要注意】静岡・島田市の70代男性が450万円をだまし取られる被害発生
1. ニュースの詳細解説
2025年5月中旬、静岡県島田市に住む70代の男性が、詐欺グループにより450万円をだまし取られる被害に遭いました。詐欺師たちは国際電話を使い、警察官を名乗って男性に電話をかけました。
その後LINEのビデオ通話を使い、警察手帳を見せながら「詐欺グループがあなた名義のキャッシュカードを作成している」「優先的に捜査を進めるには預金の9割を一時的に預ける必要がある」などと説得。
男性はこの言葉を信じ、ネットバンキングを通じて合計450万円を送金してしまいました。警察は現在この詐欺事件を捜査中で、注意喚起を強めています。
2. なぜこのような手口を使うのか?
詐欺師がこの手口を使う背景には、以下のような心理と構造があります:
- 権威性の利用:”警察”という肩書きは多くの人にとって絶対的な信頼を意味します。
- 恐怖の喚起:”携帯電話が止まる” “詐欺グループに狙われている” という情報で不安をあおる。
- 匿名性の確保:LINE通話や国際電話を用いて足取りを追いにくくしています。
- 視覚情報の信頼性:ビデオ通話で警察手帳を見せることで、視覚的な信頼感を与える。
3. 被害プロセスのフェーズ解説
① 接触フェーズ
- 国際電話で警察官を名乗る者から連絡
- 携帯電話が停止されると告げられ不安に
② 信用形成フェーズ
- LINEでのビデオ通話を提案
- 警察手帳を見せて信頼感を強化
③ 脅しフェーズ
- “詐欺グループがあなたを狙っている” と不安を増幅
- “優先的捜査には預金の9割が必要” と説得
④ 被害発生フェーズ
- ネットバンキングで振込
- 現金450万円を送金
4. 防犯アドバイス5選
☑ 「+から始まる国際番号は警戒」
特に海外からの着信で”警察”を名乗る内容には注意。
☑ 「LINEビデオ通話での警察名乗りは詐欺」
公的機関がビデオ通話で身分証を提示することは原則ありません。
☑ 「預金の送金依頼は全て詐欺」
警察が個人口座にお金を要求することは絶対にありません。
☑ 「一度電話を切って確認を」
信じられない内容の場合は、家族か最寄りの警察署に相談しましょう。
☑ 「高齢の家族に注意を呼びかけて」
一人暮らしの高齢者にこのような話があれば、すぐに相談を。
5. 心を守るために
被害に遭った方の多くは「自分は大丈夫」と思っていたといいます。しかし、詐欺師たちはその心理を逆手に取って信頼を築き、不安をあおり、行動させます。
誰にでも起こり得る詐欺の手口。疑わしいと思った時には、「おかしい」と感じる自分の直感を信じることが何よりも大切です。
家族や友人と日頃から詐欺に関する情報を共有し、いざというときのために助け合える環境を整えておきましょう。
出典:静岡朝日テレビ 2025年5月24日
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